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「あの映画の舞台に、ようこそ」

アメリカ観光促進キャンペーン

2006年7月14~30日まで、アメリカ国内を舞台とした映画の名シーンが次々と登場するテレビCMが放映されたのを御存知ですか。

今、世界は「貿易」から「観光」でも競う時代となってきました。

観光客を招致するには、映画や舞台などのコンテンツ資源の活用が有効と考えます。それは、ストーリー(物語)があるからです。

お手本は、「ローマの休日」。この映画を見て「真実の口」を訪問した方は数万人では納まらないでしょう。

この意味で、日本の歴史資源や地域資源やコンテンツ資源を見直すことが重要です。

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http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/1/1b/Bocca_della_verita.jpg から転載)

<NYメトロポリタン歌劇場の挑戦>

9・11事件を境に、ニューヨークに来る観光客は激減したといわれます。折りしも、ニューヨーク(NY)のメトロポリタン歌劇場(MET)の総支配人が16年ぶりにピーター・ゲルプ氏(元ソニー・クラシカル社長)に交代しました。

2006年10月3日付の朝日新聞によると、シーズンの初日に、タイムズスクエアの交差点でのMETのオペラ「蝶々夫人」の同時中継しましたが、反対する意見もありました。

ゲルプ氏の考え方は、「映画館に客をとられ、劇場に来る人が減ると反対する声もあるが、ヤンキースのゲームを見て、野球場に足を運ばなくなる人が果たしているのか。多くの人にきっかけをつくるのが先決では」ということ。

オペラのデジタル配信のニュースの発端は、2006年9月7日の「ワシントンポスト」でした。

「オペラは、今、デジタルの時代に入る」と前置きし、METで上演する6つのオペラをアメリカ、カナダ、ヨーロッパなどで、映画館などでデジタル上映する計画を発表しました。

これは、「MET(ニューヨーク)に、ようこそ」という観光戦略とも考えられます。

METライブビューイング

11月7日(火)のブログで第一報をお知らせしました。1月後の12月6日(水)、松竹株式会社は「METライブビューイング」の記者会見を行い、全貌が明らかになりました。

要するに、METで上演されたオペラを、最新の映像・音響・配信技術により、日米欧でデジタル上映するプロジェクトです。

時間スケールは、NY(MET)で12月30日午後(日本時間12月31日未明)に上演されたオペラを、日本時間で同日の31日午後に東京(歌舞伎座)と京都(南座)で上映します。

このため、飛行機での搬送では間に合いません。

「METライブビューイング」の技術的特徴を数式で書くとこうなります。

1.世界初 = 「海外公演+光ファイバー+大スクリーン」の組み合わせ

2.「シネマ歌舞伎」スペックの流用 = HD撮影+シネマ機(2K&4K)+劇場用6ch音響

3.欧米では「衛星」配信 < 日本では「光ファイバー」配信 (こちらの方が音が良い)

<オペラと歌舞伎>

歌舞伎とオペラの共通点は400年の歴史があること。

「歌舞伎」のデジタル技術による再現手法を確立しつつある「シネマ歌舞伎」の技術を転用するのは至極当然と思います。

「シネマ歌舞伎」のプロジェクトプロデューサーの土田真樹氏が「METライブビューイング」も担当されています。

先日、土田プロデューサーが、ソニービルでパネルになっているのを発見しました。

パネルには、『技術の進歩に、「今ならあの色が再現できる」と思い、シネマ歌舞伎が誕生したのです。』と書かれています。

この土田プロデューサーは映像だけではなく、音にも物凄くうるさい(大学時代、「ザルツブルグ音楽祭」などに参加されている)ので、METオペラを見事に再現されるでしょう。(*^_^*)

「METライブビューイング」の経験を踏まえ、「シネマ歌舞伎」などの日本のコンテンツを世界にデジタル発信する日も近い気がします。

「歌舞伎座(東京)に、ようこそ」

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コメント

こん♪♪は。早速拝見しましたところ、シネマ歌舞伎のプロデューサーの方が、「METライブビューイング」も担当されていることが分かり、なるほどと納得いたしました。

歌舞伎とオペラは、その400年の歴史とともに総合芸術として大変共通する点が多いとかねてより思っていますので、「METライブビューイング」も是非拝見したいと思います。

>「METライブビューイング」の経験を踏まえ、「シネマ歌舞伎」などの日本のコンテンツを世界にデジタル発信する日も近い気がします。

恐らく先生が仰るとおりのことが実現する日も近いと思いますし、またシネマ歌舞伎などを通じて是非歌舞伎の素晴らしさを全世界に伝えたいものです。

投稿: 六条亭 | 2006年12月22日 (金) 16時07分

六条亭様

お返事ありがとうございます。

御指摘の通り、歌舞伎とオペラは共通する部分が多いですね。日本の無形文化遺産をデジタル発信して、世界の文化が豊かになることを願っています。

料理に喩えると・・・。日本料理に加え、フランス料理、イタリア料理、中華料理、韓国料理、タイ料理などの、世界の文化に触れることができる生活は幸せですね。

投稿: 生越由美 | 2006年12月23日 (土) 01時22分

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