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ソニーPCLの「シネラピスタ」

<シネラピスタ>

12月5日(火)の午後は、目黒駅徒歩5分にあるソニーPCL株式会社の「シネラピスタ」に行ってきました。

ここは、デジタル映画専用のスクリーニングルームです。

大画面のスクリーン(230インチ)を持ち、30席の座席があります。

デジタルシネマの製作において、編集途中の確認試写や完成試写などに利用されているそうです。

2007年1月に上映される「シネマ歌舞伎・京鹿子娘二人道成寺」の試写会にお邪魔しました。

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<デジタルシネマ映像処理システム>

実は、シネラピスタにお邪魔するのは2回目です。前回は「京鹿子娘二人道成寺」の製作途中で、画像を融合する作業を拝見しました。

ソニーPCLは、デジタルシネマの編集用ソフトとしてアップルの「Final Cut Pro」を採用し、このためノートパソコン(PowerBook)上でも編集が可能となったそうです。

このシステムを使って最初に製作されたのが2006年1月に公開された深田恭子さん主演の「天使」。

ノートパソコンで編集できるため、編集室を長期間借り上げることなく、好きな場所で編集できるメリットが生まれたそうです。

しかしデジタル編集の難しさは、ディスプレイで見る場合と映画館の巨大スクリーンで見る場合で見え方が異なる点。

オフラインで編集したデータを書き出して、ソニーPCLに戻して、ラッシュ用データに書き換えて確認上映する作業の繰り返しだそうです。

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その意味で、上映施設が一体となっているシネラピスタは非常に理想的な製作・上映施設となっているそうです。

だから、デジタルシネマの関係者に政府への要望を伺うと、上映施設を望まれる方が多いのだと理解できました。

最後に、フルHDTVの4倍以上の解像度を誇る世界最先端の4K(4096H×2160V)プロジェクターも見てきました。

昨年からハリウッドが仕掛けてきている「4Kデジタルシネマ」に対応する機種ですから、いくらするのか想像できません。

とにもかくにも、デジタルコンテンツと技術開発の相乗関係は面白いですね。

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<大内順子さん>

試写が始まる前、待合室でファッション・ジャーナリストの大内順子さんと御一緒しました。

文化産業の話で意気投合しました。

綺麗なものは人間を幸せにすると、力説されていました。本当にその通りと思います。

初めてお会いしたのに、20分も話に花が咲きました。お人柄も全て本当に素晴らしい方でした。

並んで拝見した「シネマ歌舞伎・京鹿子娘二人道成寺」はお世辞抜きで綺麗でした。

大内さんは、是非、外国の方にも見せるべきとコメントされていました。

日本のコンテンツを海外に積極的に発信していただきたいと願います。

<坂東玉三郎さん>

2006年2月に歌舞伎座で公演された「京鹿子娘二人道成寺」については「六条亭の東屋」というブログに素晴らしい解説があります。

私は偶然、この舞台を拝見していますが、とてもこんなことまで分かりませんでした。

坂東玉三郎さんのアイデアに基づき、シネマ歌舞伎の「京鹿子娘二人道成寺」は舞台の再現と同時に、別物ともいえる世界を表現しています。

白拍子花子(玉三郎・菊之助)が二人であることに秘密があります。

ここで詳細を書けないのが大変残念です。アイデアの実現手段が、最先端のデジタル画像の融合技術でした。

玉三郎さんは役者としてはもちろん、監督としても大天才と改めて痛感した次第です。<(_ _)>

アイデアを出す方も出す方だし、実現する方もする方だと脱帽しました。<(_ _)>

御覧になったらきっと分かります。(*^_^*)

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コメント

生越先生
地方にいるので「シネマ歌舞伎」を見たことがありません。東京に行く機会を作って見てみたいです。出張の名目を作ろうかしら・・・。(笑!!)

投稿: 朋子 | 2006年12月 9日 (土) 01時53分

はじめまして。

拙ブログ記事を紹介いただきまして、恐縮を通り越して、冷や汗をかいています。

シネマ歌舞伎の製作に関するこの記事は、大変参考になりましたので、拙ブログでもご紹介と引用をさせていただきました。ご了承下さい。

今後ともどうぞよろしくお願いいたしますm(__)m。

投稿: 六条亭 | 2006年12月18日 (月) 17時58分

六条亭様のブログからお邪魔しました。六条亭様の解説の価値を見抜くとはあなたは只者ではありませんね。
「シネマ歌舞伎」なんて絶対に見ないと誓っていた私の考えを変えました。そんなに手間をかけてる作品なら、見なきゃ損かなと気が付いた次第です。
生越先生のブログは、文化と技術と法律がフュージョンする摩訶不思議な世界でございますのね。
いろいろと拝見しました。歌舞伎衣装柄のスカーフ、私賛成でございます。

投稿: 和歌 | 2006年12月19日 (火) 00時16分

朋子様

別便でメールも戴きまして、恐縮しています。
是非、東京にお越し下さい。
良い理由が見つかることを祈っています。(*^_^*)


六条亭様

御礼が大変遅くなりました。
原稿書きに追われていました。

こちらこそ、御紹介戴きまして感激しています。
歌舞伎の世界では、超有名なブログですね。
いつも勉強させて頂いております。

今後とも、宜しく御指導下さいませ。

・・・それにしても驚きました。
しかし本質を捉えて頂き、嬉しかったです。(*^_^*)


和歌様

貴重なコメント有難うございます。

新しいコンテンツの普及上の問題の在りかを学術調査するため、7月14日(金)、「シネマ歌舞伎を観賞し、伝統文化の知財保護を考えるセミナー」を開催させて頂きました。

背景の考え方は読売新聞に掲載して頂きました。
http://www.sut.ac.jp/news/2006/0524_2.html

理科大の学生や大学院生、アジアの研修生、マスコミ関係者を中心に、世界無形遺産とハイテク技術の関係を見ていただこうという企画でした。

現在、経済産業大臣をされている甘利先生が「日本文化のデジタル発信は重要」と御挨拶戴きました。

企画の詳細は、こちらを御覧下さい。
http://www.sut.ac.jp/news/2006/0613_2.html

報告は、こちらです。
http://www.sut.ac.jp/news/2006/0720.html

御指摘の通り、私は文化と技術と法律から同時に考えています。この観点から「歌舞伎(シネマ歌舞伎を含めて)」を研究しています。

研究成果は、こちらです。
http://www.tkfd.or.jp/publication/reserch/2006-17.pdf

今後とも宜しくお願い申し上げます。(*^_^*)

投稿: 生越由美 | 2006年12月20日 (水) 06時20分

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