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2007年11月

今週の予定(御案内)

アグリビジネス創出フェア2007

本日(27日)午後(13:00-14:00 )は、有楽町の東京フォーラムで基調講演をさせて頂きます。

タイトルは、「農林水産知的財産ネットワークシンポジウム」です。是非、お越し下さい。(*^_^*)

政府は、商標法に「地域団体商標」制度を導入したり、農林水産省が知的財産推進本部を立ち上げて知的財産の保護・活用強化のための取り組みを強化しています。

これまで、食や農林水産分野では知財制度の活用はほとんど目立ちませんでしたが、税関で種苗法違反の農作物を止めた成功事例なども誕生しています。

そこで、食と農林水産分野の知財戦略をお話することにより、21世紀は農林水産業に大きなチャンスがあることをお話したいと考えております。<(_ _)>

鳥取県 知的財産セミナー

28日(水)は鳥取県の倉吉市でブランド戦略セミナーで「地域ブランドと文化産業」を講演させて頂きます。

主催は、中国経済産業局、鳥取県、日本弁理士会、鳥取県知的所有権センターです。(*^_^*)

鳥取県など近郊に在住の方は、是非、お越し下さい。<(_ _)>

<地域資源活用・ブランド化支援研修>

29日(木)午前は、筑波で農林水産省の生活技術研修館で研修講師をさせて頂きます。

研修生の皆様、宜しくお願い申し上げます。<(_ _)>

パテントソリューションフェア

29日(木)午後(14:50~16:20)は、国際展示場で「知財で活躍する女性の人材育成」というパネルディスカッションの座長をさせて頂きます。知財の分野における女性人材の育成がテーマです。

教材によく使わせていただく「犬の糞取りスコップ」の考案者(考案時は小学生)の丸野遥香さんが大学生となり、企業代表となられていました。(*^_^*)

個性的なパネラーの皆様ですので、是非、御参加下さい。<(_ _)>

白状すると、これらの講演準備や授業準備に追われてブログの更新ができませんでした。<(_ _)>

院生たちから分かりやすい行動ですねと指摘されました。(^_^;)

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インクカートリッジ事件の最高裁判決

<最高裁判決の裁判要旨

本日、「キャノン」と「リサイクル・アシスト」が争っていたインクカートリッジ事件に関する最高裁判決が出ました。

「キャノン」が保有する特許の侵害を認め、「リサイクル・アシスト」のリサイクル製品の輸入・販売の差し止めを命じました。

最高裁判決はこちらです

<裁判要旨と判決抜粋>

以下、最高裁の裁判要旨を転載し、判決の該当部分を抜粋します。<(_ _)>

1 特許権者又は特許権者から許諾を受けた実施権者が我が国において特許製品を譲渡した場合に,特許権者が当該特許製品につき特許権を行使することの可否

→ 特許権者又は特許権者から許諾を受けた実施権者(以下,両者を併せて「特許権者等」という。)が我が国において特許製品を譲渡した場合には,当該特許製品については特許権はその目的を達成したものとして消尽し,もはや特許権の効力は,当該特許製品の使用,譲渡等(特許法2条3項1号にいう使用,譲渡等,輸出若しくは輸入又は譲渡等の申出をいう。以下同じ。)には及ばず,特許権者は,当該特許製品について特許権を行使することは許されないものと解するのが相当である。

2 特許権者又は特許権者から許諾を受けた実施権者が我が国において譲渡した特許製品につき加工や部材の交換がされた場合に,特許権者が当該加工等がされた製品につき特許権を行使することの可否

→ 特許権者等が我が国において譲渡した特許製品につき加工や部材の交換がされ,それにより当該特許製品と同一性を欠く特許製品が新たに製造されたものと認められるときは,特許権者は,その特許製品について,特許権を行使することが許されるというべきである。

3 特許権者又は特許権者から許諾を受けた実施権者が我が国において譲渡した特許製品につき加工や部材の交換がされた場合に,当該加工等が特許製品の新たな製造に当たるとしてその特許製品につき特許権の行使が許されるといえるかどうかの判断基準

→ 上記にいう特許製品の新たな製造に当たるかどうかについては,当該特許製品の属性,特許発明の内容,加工及び部材の交換の態様のほか,取引の実情等も総合考慮して判断するのが相当であり,当該特許製品の属性としては,製品の機能,構造及び材質,用途,耐用期間,使用態様が,加工及び部材の交換の態様としては,加工等がされた際の当該特許製品の状態,加工の内容及び程度,交換された部材の耐用期間,当該部材の特許製品中における技術的機能及び経済的価値が考慮の対象となるというべきである。

4 我が国の特許権者又はこれと同視し得る者が国外において譲渡した特許製品につき加工や部材の交換がされた場合に,特許権者が当該加工等がされた製品につき我が国において特許権を行使することの可否

→ 我が国の特許権者等が国外において譲渡した特許製品につき加工や部材の交換がされ,それにより当該特許製品と同一性を欠く特許製品が新たに製造されたものと認められるときは,特許権者は,その特許製品について,我が国において特許権を行使することが許されるというべきである。

5 我が国の特許権者又はこれと同視し得る者が国外において譲渡した特許製品につき加工や部材の交換がされた場合に,当該加工等が特許製品の新たな製造に当たるとしてその特許製品につき我が国において特許権の行使が許されるといえるかどうかの判断基準

→ 上記にいう特許製品の新たな製造に当たるかどうかについては,特許権者等が我が国において譲渡した特許製品につき加工や部材の交換がされた場合と同一の基準に従って判断するのが相当である。

6 インクタンクに関する特許の特許権者が我が国及び国外で譲渡した特許製品の使用済みインクタンク本体を利用し,これに加工するなどして製品化されたインクタンクについて,特許権者による権利行使が認められた事例

→ 特許権者等が我が国において譲渡し,又は我が国の特許権者等が国外において譲渡した特許製品である被上告人製品の使用済みインクタンク本体を利用して製品化された上告人製品については,本件特許権の行使が制限される対象となるものではないから,本件特許権の特許権者である被上告人は,本件特許権に基づいてその輸入,販売等の差止め及び廃棄を求めることができるというべきである。

<私の感想>

① 最高裁判決の論理は全体的に分かりやすいと思います。

② 知財高裁では、(第1類型)製品が効用を終えた後に再使用された場合、(第2類型)製品の特許発明の本質部分の部材などが加工・交換された場合に分け、特許権侵害の判断基準とし、リサイクル・アシストの製品は第2類型に当たる特許権侵害を認めました。

最高裁は、「特許製品と同一性を欠く特許製品が新たに製造されたものと認められるとき」は特許権の行使が許されるとし、特許製品の再製造行為を侵害としました。類型判断よりも分かりやすいと思います。ただし、「同一性を欠く」の『同一性』の意味が明瞭でないように思います。今後、きっとたくさんの論文が生まれるでしょう。(*^_^*)

③ 特許法が守っているのは「技術的思想」であることが明確化された判決だと思います。つまり、特許法は「物」自体を保護しているのではなく、物に化体している「技術的思想」を保護しているのです。こう考えると、判決が理解しやすくなると思います。

④ 「特許製品の新たな製造に当たるかどうかについては,当該特許製品の属性,特許発明の内容,加工及び部材の交換の態様のほか,取引の実情等も総合考慮して判断するのが相当」というバランス感覚が重要と思います。

純正品は800-1000円程度で、リサイクル品は600-700円程度で販売されていたとされています。200~300円の価格差なので、研究開発投資に必要な妥当な価格差と判断されたのではないでしょうか。今後、製造方法も議論になると思います。

⑤ リサイクル業界側にとって、リサイクルができる範囲が一つ明確化されたのでメリットがあると思います。ルールが明らかになることは、ビジネスにおけるリスクが低減するからです。

⑥ 『国内消尽』について「半導体集積回路法」や「種苗法」が国内消尽について規定していることから「特許法」においても規定されているものと解すべきという判断です。これは司法判断(最高裁判決)に照らして解釈した知財高裁の判決に比べ、立法判断(半導体集積回路法や種苗法)に基づく解釈ですから、三権分立から考えても妥当なロジックだと思います。

⑦ 今後の課題は、適正な市場競争の確保とリサイクル製品の普及です。業界も含めて努力する必要があると思います。<(_ _)>

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デジハリに行ってきました

デジタルハリウッド

今日は、デジタルハリウッドの杉山知之学長にお目にかかりました。20007年12月10日(月)に開催される「中部知財フォーラムin名古屋」で御一緒するので、ご挨拶と打ち合わせに伺ったのです。<(_ _)>

Mailservlet

打ち合わせと称して、いろいろなお話を伺いました。西洋の絵は光と影があるが、日本の絵はそのものを描写する・・・など面白いお話が満載でした。(*^_^*)

名古屋での杉山学長の基調講演が楽しみです。続いて、私も講演とパネルディスカッションをさせて頂きます。<(_ _)>

お近くの皆様、どうか御来場下さい。<(_ _)>

デジハリは、専門学校、大学、大学院、通信教育、マンツーマン、企業研修のコースを揃えており、次世代のクリエイター、デザイナー、プロデューサーを養成している教育機関です。

<デジハリの総卒業生が4万人を超えた>

この話に驚きました。でも、コンテンツ分野の人材がまだまだ不足しているそうです。

いわゆる著作権で稼ぐ企業だけではなく、全ての企業にコンテンツのクリエイターやデザイナーやプロデューサーは必要ですから、当然の話ですよね。(*^_^*)

すると、コンテンツを含めて特許、商標など知財分野は何人の人間がいるのかと考え込みました。<(_ _)>

とにもかくにも、杉山学長にお目にかかれて光栄でした。o(^-^)o

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日本ブランドを確立中の加藤昌則氏

あの彼女から

加藤昌則氏の音楽を紹介されました。「日本ブランドの音楽発信者になること間違いなし!」だそうです。o(^-^)o

彼女が推薦するのだからと、早速デビューCDの「SOLO」を拝聴しました。なるほど、日本発のクラシック音楽が誕生しているのだと感じました。<(_ _)>

加藤さんの初オペラ作品が「ヤマタノオロチ」だそうです。日本経済新聞でも報道されています。(*^_^*)

<個典がもうすぐ!>

理科大MIPがある「飯田橋」駅の近くのトッパンホールで11月24日(土)14時から「加藤昌則の個典-I」があります。

出演者は、山形由美(フルート)、鈴木理恵子(ヴァイオリン)、水谷川優子(チェロ)、加藤昌則(作曲、ピアノ)です。

皆様、どうかお越し下さい。<(_ _)>

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米国特許法のルール改正施行に対する裁判所の差止命令

矢口太郎先生からの米国情報

2007年11月1日施行予定だった米国特許法ルールが直前の10月31日に裁判所の命令により差し止められたそうです。先程、日本国弁理士で米国弁理士の矢口先生が教えて下さいました。<(_ _)>

矢口先生によると、31日昼ごろ、ヴァージニアの東部地区のキャスリス上席判事が、米国特許商標庁が11月1日(明日)に実施される予定だった継続および請求項に関する特許ルールの施行を差し止める仮処分(preliminary injunction)を認めたとのことです。

この新ルールの施行に関しては、遡及的に適用を巡って出願人の不利益が大きすぎ違法であるとして米国特許庁に対して複数の訴訟が提起され、その行方が注目視されていました。

<今後の見通し>

今のところ、新ルールの施行の行方は不明とのことですが、少なくとも2008年初旬までは施行されないと理解されているそうです。

ルール改正の内容に関する矢口先生の特許事務所のウェブが詳しいです。

米国の裁判所の動きに驚きました。<(_ _)>

追記(日本時間11月2日):米国商標特許庁の記事も御参照下さい。

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