青森県の認証マーク偽造事件
<県の認証マーク>
「中国企業による「青森」の商標使用を阻止したばかりの県に、新たな災難が降りかかっている」と毎日新聞が報道しています。青森県が無農薬や減農薬の農作物を認証する「マーク」の偽造品が中国産リンゴにつけられて中国市場で出回っているそうです。
河北新報社も、偽造されたマークは1月下旬に、訪中した「県農林水産物輸出促進協議会」のメンバーに広州市の業者が持ち込んだため発覚したと偽マークの写真入りで報道しています。
<農林水産物も工業製品と同様>
農林水産物も工業製品と同様、模倣品の被害がだんだん深刻になってきました。
この事件に接して思い出したのが「コンテンツ海外流通マーク(CJマーク)」です。
「コンテンツ海外促進機構」が海外で販売される正規品と海賊版を区別するためのロゴマークを作成し、諸外国で商標登録の出願をしたと都内のホテルで(社)日本映像ソフト協会会長の角川歴彦氏が2004年9月に発表しました。
商標登録することにより、諸外国で著作物の権利行使をしやすくするのが狙いです。農林水産分野でも、これと同じ手法を採用する手はあると思います。
<知財事件が起こる理由>
商標事件に続き、偽認証マーク事件と立て続けに対応を迫られている青森県は大変なことと思います。なぜ、このように事件が続くのでしょう。理由は、青森県が価値のある知的財産を豊富に保有しているためと考えられます。青森県のせいではありません。
工業製品が証明しているように、価値の無い製品やブランドの模倣品は出ません。模倣品が出るのは価値があることの証拠です。これらの事件を通じて、青森の農林水産品に価値があることが証明されたのだと思います。
工業分野の事件を見ていると、初期に知財訴訟に遭遇した企業は、その後、知財分野で強くなることが多いようです。青森県はますます知財に強い地方自治体となるでしょう。
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