<『社会と知的財産』のテキスト>
3月20日付で出版されました。宜しかったら御笑覧下さい。(*^_^*)
放送時間(平成20年度第1学期)は、土曜日の19時00分~19時45分です。2008年4月5日(土)から開講されます。<(_ _)>
毎回、山田洋二監督や麻生渡福岡県知事など、多彩なインタビュービデオやロケの模様が入ります。
詳細は、直前に少しお知らせしますね。(*^_^*)
是非、御覧下さいませ。<(_ _)><(_ _)>
<講義概要>
21 世紀の情報社会( 知識社会) における「知的財産」の意味を考え,工業社会とは異なる各産業や経営モデルにおける「知的財産」の現状と課題を概観する。また「創造」「保護」「活用」からなる知的創造サイクルを早く・大きく・強く回すための知財マネジメントのポイントを理解する。
<前半8回の内容>
私の担当は、15回分の内の前半の8回分の第Ⅰ部となります。
第1回 知的財産とは何か(4月5日)
日本は、2002年2月4日の小泉首相の施政方針演説以来、「工業社会」に誕生した知財制度を「情報社会・知識社会」に適合させるべく大改革を行っているところである。国家の産業競争力の基盤となると考えられている「知的財産」とは何か。知財政策における国会、与党・野党の会合、内閣官房などの中央省庁の役割を学ぶことにより、知的財産を支える国の仕組みの概要を理解する。
第2回 知財制度の概要(4月12日)
人間の知的活動から生み出された独創的な成果を総称して知的財産という。研究や製造現場から生まれる「発明」にはじまり、アニメや音楽、映画といった「著作物」、そして企業の持つ「経営・製造ノウハウ」など、いわば「知的な汗の結晶」である。
これらの権利がどのような要件を満たす場合に保護すされるか、また取り消されるかの概観を理解する。
第3回 第一次産業と知的財産(4月19日)
農作物に関するバイオ特許権、商標権、育成者権などの実例を学ぶ。農林水産業が推進している税関で種苗法違反の農作物を止めるDNA鑑別法に対する技術開発の現状を認識し、イチゴやさくらんぼの農作物の苗の流出問題などを通して、農林水産業を支えている知的財産の概要を理解する。また、特許権と育成者権の違いについても概略を学ぶ。
第4回 第二次産業と知的財産(4月26日)
日本を支える工業における知的財産の役割と問題点を理解する。自動車メーカー、精密機械メーカー、家電メーカーなどにおける特許権、実用新案権、意匠権、商標権の役割と営業秘密を守るための取り組みの現状と課題について学ぶ。
第5回 第三次産業と知的財産(5月10日)
日本は「製造業」単発から「製造業」と「サービス産業」の「双発エンジン」へと切り替えを目指している。サービス産業とは、農林水産業、工業以外の産業と定義されているが、具体的には金融、医療、福祉、司法、観光、エンターテイメント、教育などである。そこで、これらの分野における知的財産の現状と課題と取り組みについて学ぶ。
第6回 文化産業と歴史資源(5月17日)
「クールジャパン」という言葉が普及したように、「文化」が産業創出、地域振興、企業経営に影響を与えることが理解されてきた。これは、「文化資本」が「社会資本」や「経済資本」としての側面を有するからである。今、「文化資本」である「歴史資源」、「地域資源」、「コンテンツ資源」を活用することが求められている。これらの時代背景と課題を、知的財産の視座から考える。
第7回 文化産業と地域資源(5月24日)
地域で特色のある農作物、酒、焼酎、伝統工芸品、伝統技術など「地域資源」から、知的財産を創造、保護、活用することが重要である。これらは単に物が売れて経済状況が好転するということに止まらず、地域の活性化、観光にも好影響が期待される。成功した各地域の取り組みを通じて、地域資源と知的財産の関係について学ぶ。
第8回 文化産業とコンテンツ資源(5月31日)
アニメなど、日本のコンテンツは競争力が強いといわれているがまだまだ十分に生かされていない。アニメ以外でも、日本の伝統文化や祭りの価値がまだまだ知られていない。日本の「歴史・コンテンツ資源」と知的財産の関係を見ることにより、文化産業の広がりについて学ぶ。また、物を売る時代から時間を売る時代に変化している。観光立国の観点から知的財産の生かし方を考える。
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