5-2.意匠・デザイン関係

岡本太郎記念館

<太陽の塔>

芸術家の岡本太郎さんをご存知ですか?(*^_^*)

大阪万博の「太陽の塔」、「芸術は爆発だ!」・・・と言えば、若い方もお分かりになると思います。

下の写真は、昨年夏、大阪の万博記念公園で撮った「太陽の塔」。

今もバリバリと元気な様子が懐かしく、嬉しかったです。(*^_^*)

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<太郎を身近に感じる場所>

今日は、「岡本太郎記念館」に行って来ました。

地下鉄の「表参道」駅から徒歩8分、骨董通りから少し入った場所にあります。若いカップルや親子連れ、数名のグループがたくさん鑑賞に来られていました。

館長は平野暁臣さん、「日本デザインの遺伝子展」の総合プロデューサーです。

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「太郎の気配が残る場所」、「太郎のパワーに触れる場所」、「生の太郎に出会う場所」・・・。

こんなに温かく、明るく、前向きな気持ちにさせてくれる場所は無いと思います。

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太郎さんが「かくれんぼ」しているようなお庭。

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食器まで芸術的な居間。

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2階に書庫がある圧巻のアトリエ。

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2階の展示室には、素敵な作品がたくさんあります。休憩用の椅子に、子供用のおもちゃが備えてある配慮に感激です。

「古典とはその時代のモダンアートだった」「伝統とは創造である」と喝破した太郎さんを身近に感じました。<(_ _)>

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NYコレにも「和柄」が登場!!

<2007~2008年秋冬ニューヨークコレクション>

パリに続き、NYのコレクションの話題です。<(_ _)>

2007年2月2~9日の期間、NYコレでは100を超えるブランドが登場します。

今日の讀賣新聞によると、日本デザイナーの小川彰子(あきこ)さんにより、着物柄を裾や袖に取り入れたワンピースなどが発表されたそうです。

なぜ今、和柄を入れたのかを小川さんにインタビューしたいと思います。

<小川彰子さん>

桑沢デザイン研究所を卒業後、企業デザイナーを経て独立され、2001年、「ア・プライマリー・アキコオガワ」ブランドを設立されました。

有楽町・阪急など多数のショップを持っておられるので、定期的にチェックしています。

彼女の服の特徴は「凛とした意思と強さ、デリケートさ」。

ブランド設立からわずか5年でNYコレに進出という快挙を果たされました。更なる御活躍を祈念しています。(*^_^*)

ここ数日、ブログの間隔があいたのは、インタビューや調査を増やし、記事を書いたためです。<(_ _)>

もうすぐ、いろいろな記事になりますのでお楽しみに!!(*^_^*)

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パリコレに北斎のデザインが登場!!

<富嶽三十六景 神奈川沖浪裏>

2007年パリコレ、クリスチャン・ディオールのオートクチュールで北斎などの日本のモチーフを採用した作品が多数発表されました。

2006年11月10日11日ブログで御紹介した(シャープの宣伝でも有名な)「富嶽三十六景 神奈川沖浪裏」も使用されています。

やっぱりね。(*^_^*)

毎日新聞社のHPによると、ディオールのデザイナーであるジョン・ガリアーノ氏(イギリス人)によるデザインだそうです。

どれも素晴らしい作品ですね。(*^_^*)

<提灯、折り紙スタイル、着物>

「彼のショーは、日本への最近の旅行で大きな影響を受け、提灯の髪飾り、折り紙スタイルのプリーツ、着物風のガウンや盆栽などが特徴である」と、イギリスBBSのHPも報道しています。

一部重なりますが、こちらの作品も大変綺麗です。(*^_^*)

ジョン・ガリアーノ氏の良い物は良いと判断して、取り込まれるセンスに脱帽です。

しかし外国のデザイナーに日本のデザインを先に有効活用されたのは少し残念な気がします。(^_^;)

提言4 「伝統文化」と「伝統技術」を活用しよう・・・の事例ですね。

オートクチュールに関する情報は、美容ジャーナリストの渡辺佳子さんのブログが詳しいです。

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パリの歌舞伎事情

パリの歌舞伎衣装展

日本の歌舞伎展については、11月6日のブログで御紹介しました。今回は、現在開催されている「パリの歌舞伎衣装展」について御紹介します。

歌舞伎美人(かぶきびと)」によると、20006年12月12日~2007年2月17日、パリの三越エトワールにおいて、特に優れた歌舞伎の衣装45点を展示して、日本の伝統的な色・柄や歌舞伎の真髄を紹介しているそうです。

是非、展示手法と見学者の感想を調査研究したいものです。<(_ _)>

下記の「紅葉狩り」の衣装は、2007年3月にパリオペラ座で公演される演目にちなんで展示されているのでしょう。2006年12月の歌舞伎座の夜の部では、市川海老蔵さんと妹の市川ぼたんさんが共演されました。

海老蔵さんはもちろん別格ですが、侍女野菊役のぼたんさんの繊細な日本舞踊にも魅了されました。指の動きが本当に綺麗なのです。(*^_^*)

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(「紅葉狩」の更科姫(実は鬼女)の衣裳 http://www.kabuki-bito.jp/news/2006/12/post_48.html から転載)

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(「傾城(「助六由縁江戸桜」の「助六(すけろく)」の恋人の「揚巻(あげまき)」の衣裳で、歌舞伎衣裳の中で最も華やか) http://www.mitsukoshi.co.jp/store/1010/kabuki/ から転載」

その他、「京鹿子娘道成寺(引き抜きを紹介)」などの衣装も展示されているそうです。

<パリ・オペラ座の歌舞伎公演>

2007年3月、パリオペラ座で市川団十郎さんと海老蔵さんが出演する「歌舞伎公演」 が予定されています。

海老蔵さんは尾上菊之助さんと共に、先回のパリ講演も大成功されています。

「パリの歌舞伎衣装展示会」と「パリ・オペラ座の歌舞伎公演」が契機となり、フランスでの歌舞伎ブームがさらに高まりそうですね。

是非、パリにおける日本文化の高い評価を、世界と日本に伝えて戴きたいと願います。(*^_^*)

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「日本デザインの遺伝子展」

<大ヒットした「日本デザインの遺伝子展」>

2006年2~3月、タイ・バンコクにおいて、日本貿易振興機構(JETRO)が「日本デザインの遺伝子展」を開催されました。

2ヶ月間の開催期間にも拘らず、3万人の来場者があったそうです。

後日、多くの日本のメディアも取り上げました。

日本のデザイン「15の遺伝子」として、

1.小さく、薄く、軽くする

2.機能を集める

3.携帯化、身体化する

4.時間と空間を広げる

5.飾りを削ぎ落とす・・・と続きます。

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<平野暁臣(ひらのあきおみ)さん>

これを総合プロデュースされたのが、空間メディアプロデューサーの平野暁臣さん。

大阪万博の『太陽の塔』で有名な芸術家・岡本太郎さんと御縁の深い方だそうです。岡本さんが作られた現代芸術研究所を引き継がれ、2005年から岡本太郎記念館館長にも就任されています。

私は昨年、「万国博覧会」と「知的財産」について調査していましたので、平野さんの存在を知っていました。セビリア万博、ジェノバ国際博、大田国際博などの日本館のプロデュースをされています。

「日経ビジネス(2006年2月27日号)」の記事を見た瞬間、平野さんのプロデュースならただの展示会でないと直感しました。それ以来、JETROのHPを中心にかなり調査しました。

「世界に日本を見せる」という「万博のコンセプト」が必ず入るはずですから・・・。

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<遺伝子展の開催経緯>

現代芸術研究所のHPで展示会の経緯を説明されています。以下、引用させていただきます。

今回使用している画像は全てこのHPから転載させていただきました。http://www.ggk-jp.com/

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「日本のプロダクトデザインのバックグラウンドを教えて欲しい」。

タイ側の期待は、優れたデザイン製品の“観賞”ではなく、その背後にある構造をひも解いてみせることだった。

そこで、古くからいまに受け継がれ、日本のプロダクトを特徴づけている固有の好みや感性、いわば日本のモノづくりの“遺伝子”ともいうべきデザインマインドを抽出し、それらを俯瞰することで、日本のモノづくりの特性を構造レベルで考えようとした。

テーマは“DNA of Japanese Design”だ。

それぞれに固有のDNAを内包する15本の“DNAタワー”、デザインの背景にある日本の自然や伝統、色や形などを映し出す15面のマルチ映像、日本の若手トップデザイナーがダイレクトに語りかけるメッセージ空間など、多彩な要素が一体的に演出された空間全体に拡がっている。

真剣な眼差しで食い入るように見つめるタイの若者たちの表情が忘れられない。

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<遺伝子展の意味>

現在、講義や講演で「遺伝子展」についてお話することがとても多いです。

この遺伝子展の意味は、「イノベーションの誘発」に繋がることだと考えます。

「文化産業」の調査のとき、博物館、美術館の皆様にこの展示会を提示して、御意見を伺いました。「ショックを受けた」と博物館や美術館の担当者からお手紙を戴きました。

博物館や美術館がイノベーションに果たす役割が大きいと再認識されたのだと思います。

あちこちでお話させているためか、JETROさんからも関係資料を送っていただいておりました。

今週初め、大学の研究室に平野さんから大きな小包が送られきました。小包の中には遺伝子展の貴重な資料やたくさんの著書が、優しいお礼の言葉と一緒に入っていました。

驚くとともに、大変嬉しかったです。(*^_^*) 

改めて、JETROさんと平野さんに御礼申し上げます。<(_ _)><(_ _)>

僭越なことを申し上げれば、この遺伝子展の話にはほとんどの方が目を輝かせて興味を持たれます。

日本では展示されないのかという御質問も大変多いです。

日本のイノベーション力を高めるため、日本でも開催してくださることを心から願っています。

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歌舞伎展

<360度で鑑賞できる手法は画期的>

昨日まで日本橋三越で開催されていた「歌舞伎展」を見てきました。

歌舞伎の衣装を間近で見るチャンスはなかなかありませんので・・・。

衣装に顔をつけるくらいで拝見している高齢の方も多かったです。

画期的だったのは、衣装を360度の角度から接近してみることができる展示手法でした。

是非、また開催してください。(*^_^*)

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 ( 三越ホームページhttp://www.mitsukoshi.co.jp/store/1010/kabuki/ から転載)

<お土産が本日の教材>

展示会の出口では、恒例のお土産販売コーナー。

歌舞伎座に並んでいる商品に加え、歌舞伎関係の本や小物など、珍しい商品も多かったです。

2種類の商品を購入してきました。

一つ目は、「赤姫」「傾城」など歌舞伎の衣装柄のA4の「クリアファイル(320円)」。

 「著作権を使用して・・・」とシールに書いてありましたので、早速、関係企業にライセンスのお話を伺います。

二つ目は、プリントが鮮やかな「歌舞伎衣装柄ハンカチ(1575円)」。

調べましたら、通常、歌舞伎座でネット販売している商品でした。

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( 歌舞伎座ホームページ http://www.kabuki-za.com/jnews/010712/hankachi/ から転載)

普段の歌舞伎座で見かけないように思われましたので、かなり新鮮に見えました。

独創的な柄が並んでいますので、本日の「知財政策」の教材に取り込みました。

私は、日本の柄や色彩は強い国際競争力を持つと考えています。

<ミュージアム・グッズ>

美術館、博物館にも良く調査に出かけます。

最近はレベルの高い商品も増えていますが・・・。

総じて、お土産コーナーの製品をみて「惜しい!」と感じます。

先程の「歌舞伎衣装柄ハンカチ(綿100%)」は、縫製、プリントのレベルはかなり高いと思いますので、今、エルメスのスカーフと並べて眺めています。

惜しいと思う点は、これだけのデザインのものはもっと高級な商品(例えば、絹100%のスカーフ)としたら世界中の人に喜ばれるのではないかと言うことです。

なぜそう思うのでしょう・・・。

ソールワーク

歌舞伎展の帰りがけ、三越本店の中にある話題の「ソールワーク」を調査してきました。

日本の和柄を世界に発信している先進企業で、縫製が丁寧なことは有名です。

こちらでスカーフを購入したら約4万円。

このスカーフも並べて眺めています。

たまたまアジア系の外国女性2人が買い物をしていましたので、少しお話しを伺いました。

「日本の和柄が大好きだけど、なかなか上等な商品がない。ようやくここで見つけたのよ」とのこと。

和柄を活用して外貨を稼いで下さればと願います。<(_ _)>

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